羞恥系M女性の性感は、非常に繊細な天秤の上で成り立っている。 彼女たちが感じるのは、「痛いこと」ではない。
「意図しない、弱い刺激で、身体が勝手に感じてしまうこと」だ。
ビクビクさせるための刺激は、弱ければ弱いほど、恥ずかしい。 自分の意思とは裏腹に、震え、反応してしまう身体。その事実こそが、彼女たちの羞恥心を最も強く刺激するのだ。 だから、最高の舞台は、裸のベッドの上ではない。服を着たままの、日常の延長線上にこそある。
今回は、特に耳が感じやすい、ある女性の「性感」を、服を着せたまま育て上げた日の記録を記そうと思う。
特に感じやすくなくても、羞恥系M女性の性感はたたき起こせるのだけど、もちろん、感じやすいと自覚しているぐらいのほうが育てやすい。
第一章:十分間の息づかい
「今日は、君の耳だけを、一時間自由にさせてもらうからね」
部屋に入ると、僕は、いつものように私服を着ている彼女の背後に回り、その両肘を、背中側で軽くシルクのネクタイで結んであげる。これ以外の拘束はしないので、これは「逃げられないため」ではない。ただ、僕の刺激から逃げようとする動きは、このネクタイを掴まれただけで封じられる。
そして僕が使うのは、ひたすら弱い刺激。 ただ、息――。それだけ。
僕は、彼女の耳元に顔を寄せ、まずは、温かい「はぁー」という息を、わずかにゆっくりと何度も何度も吹きかける。
最初は何も感じないか、我慢していたその刺激も、繰り返されると、いつかビクッとしてしまう。
それでも、その刺激を繰り返していると、毎回、ビクッとするようになる。
そのうち、彼女の全身が、確実に毎回、ビクビクするようになる。僕は、何も言わずに、それを続ける。今度は、冷たい「ふぅー」という息を吹きかける。その頃には、その刺激にも反応するようになってる。
僕は、ただ息を吹きかけるだけ。それを、十分以上、続けた。
たぶん、彼女らの人生で10分間、これをしてくれる人はほかに現れないと思う。
第二章:十五分目の陥落
十分に彼女の耳が、僕の息に慣れた(というより、翻弄されきった)ところで、僕は、次の段階へ進む。 唇を、そっと彼女の耳に近づける。しかし、舐めない。 唇が、耳の産毛にだけ、触れるか触れないかの、ギリギリの距離。
「……や……ぁ……」
小さな声が漏れる。ビクビクと震える背中が、たまらなく愛おしい。 服を着たままだからこそ、この反応の「異様さ」が際立つ。その異常な状況と、それなのに感じてしまう身体。そのギャップが、彼女の羞恥心を限界まで追い詰めていく。
耳が弱い子の場合、どんなに長くても、最長15分ぐらいでイッてしまう。 この子も、例外ではなかった。 弱い刺激で焦らされているのに、ビクビクと反応してしまっているという現実が、恥ずかしすぎて、耐えきれなくなったのだろう。
僕の唇が産毛に触れたまま、何もしていないのに、彼女は、静かな痙攣と共に、服を着たまま、初めての絶頂を迎えた。
どの段階で、イッてもイカなくても、このあと、ゆっくりと段階は進んで、最終的には耳は舐められる。結果的に、しっかり舐められると確実にイッてしまう耳に育つ。
第三章:終わらない残響
しかし、僕はやめない。 ぐったりとした彼女の耳元で、僕は、私たちの「約束」を思い出させてあげる。
「イっても、やめないよ。『気持ちいいこと、恥ずかしいことは、容赦しない約束』だからね」
あとは、連続イキが待ってるだけだ。 一度、羞恥心で決壊してしまった彼女の身体は、もはや僕の刺激ひとつで、何度も何度も、絶頂の波に打ちのめされ続ける。
実は、早い子だと、初めての耳イキでも十秒ぐらいでイッてしまうこともある。それほど、羞恥心という媚薬、心の中のクリトリスは強力なのだ。
本当の「開発」と、新しい命令
一時間が経ち、ようやく解放された彼女は、放心したように僕を見つめていた。 僕は、そんな彼女に、優しく告げる。
もう、指で少し弄られただけで、ビクビクしてしまう。
「身体が忘れないようにしておくからね。ほら、こんなにビクビクして……。恥ずかしい体になっちゃったね」 彼女は、羞恥心で顔を赤らめ、開発されてしまった現実を受け入れて、こくこくと頷くしかできない。
「これからは誰に耳を舐められても、ビクビクする身体になってるからかなり淫乱に見えるね。でも、まさか耳でイッちゃうとは誰も思わないから、耳でイカされたかったら、自分でお願いするしかない。」
そして、僕は、彼女の日常を支配するための、新しい命令を与える。
「これからは『耳を差し出しなさい』って僕が言ったら、いつでも、どこでも、たとえ外であろうと、僕が刺激しやすいように、髪をかき上げて、耳を差し出すんだよ」 「いいね?」
彼女は、涙目のまま、それでも恍惚とした表情で、再び、こくりと頷いた。
「そしたら、ヒソヒソ話をしてるふりをして、ビクビクさせてあげるからね」
この日、彼女の耳には、服を着たまま、ささやき声だけでイってしまう、新しい回路が焼き付けられた。 これもまた、決して消えることのない「見えないタトゥー」の一つだ。








